インビザラインの進化 過去~最新
私は当院開設前の2013年ごろからインビザラインを行っていますが
インビザラインのシステム上、はじめはできなかったことや、やりにくかったこと、などが
色々とできるようになってきています
その中で一番と言ってもいいくらいのことが
iTero(アイテロ)の登場です
当院では2019年に2代目の
iTero element(エレメント)
を初めて導入しました
それ以前は変形に強いシリコン製の材料で
患者さんのお口の型を採っていました
これが結構難しい 患者さまも苦しい
採った型は専用の箱に入れてインビザラインのスキャン工場に送付し
そこでスキャンをして3Dデータ化する
という流れでした
それがiTero登場以後はスキャナーをお口に入れてスキャンをするだけで
即座に3Dデータ化できるようになり
楽+精度向上
といいことづくめに感じました
半デジタルから完全デジタルへの変化です
⇩iTero撮影風景
⇩現在のiTero(当院では2台目)
更に2023年からは
iTeroで取った歯の3Dデータに
CTレントゲンで撮った歯と骨の3Dデータ
を結合できるようになりました
一般的にCTは矯正歯科で使われることはほとんどありませんが
当院では一般治療やインプラント治療などで
日常的にCTを使用しており、すんなりと対応できました
外からは歯と歯肉しか見えないのでわかりにくいですが
歯には歯根という根があり、それが歯肉の下の骨に支えられています
矯正治療で歯を動かすときは見えている部分だけが動くのではなく
歯根ごと骨の中を動かすのです
骨のないところに歯を動かすことはできません
(骨の支えがないとグラグラして抜けてきます)
基本的には骨の形を変えることはできないので
骨や歯根を把握することは
『歯が移動できる限界』を知ることができる
ということになります
インビザラインの治療計画のことを
クリンチェックと呼びます
クリンチェックはCTデータをつけなくても作ることはできます
(当院でも2023年まではそうでした)
しかし今となっては
CTなしのクリンチェックは怖くてできません
動かしたいところにもし骨がなかったら・・・
これが事前に分かっているかどうかは
仕上がりの良さと安全性に大きくかかわってきてしまいます
インビザラインには複数のプランがありますが
CT結合が可能なプランはコンプリヘンシブプランのみ
となります
当院ではすべてのコンプリヘンシブのケースでCTの結合をしています
⇩以前のクリンチェック(CTなし)
⇩現在のクリンチェック(CTあり)
他にも変わったところは山ほどあるのですが
私が一番と思うのはこの3Dデータの進化です
今後もインビザラインはどんどん進化し続けていくのでしょう
楽しみにしています
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